ヨルガオ(短編小説)

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「私は…皆んなに言いたいことがあるー!!!」

『なーにーー!?!?』

この学校恒例の行事。

それは屋上から自分の思いを全校生に向けて叫ぶというもの。

私はこの日を楽しみにしていた。

この瞬間がたまらなく好きだからだ。

「……私は………」

「ここを、飛び降ります!!!!」

先生や生徒の雰囲気がガラッと変わった。

この瞬間が……この瞬間が1番好きだ!!

好奇心が不安へ…そして恐怖に変わるこの瞬間が!!

『早く屋上へ人を向かわせてください!』

先生が慌てている。

そりゃそうか。この屋上には今、私しかいないのだから。

……さぁ。

皆んなの記憶に残るために、残酷な姿になってあげるからね!!


ー落下ー

6/18/2023, 10:44:30 AM