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きらめく街並み。

街が輝くのか、人が輝くのか、ただライトが光っているなけなのか。
僕の手は小さい。他人と比べると幼く、未発達に見えてしまう。ただ身体が小さいと言うだけで、不便な事が沢山ある。それを逆手に取るのは卑怯というモノだ。
私は足が大きい。外反母趾とかいう更に厄介な特徴も持つこの足は、厄介だと匙を投げたくなる程不便で痛みを伴うモノだった。礼服に制服に、合わせる洋服が滑稽に見えるほど、選択肢は少ない。
いつも羨ましかった。
そこに居る人が、通りが、景色が。写す背景の明るさが妬ましく、サクッと軽快で凄みのある音が心臓に響く。
確かに、笑顔で隣を歩くのは大変だと思う。恋人やら、友達やらと旧知とは限らない。
でも、それでも、隣を歩く人を見つけるのはもっと難しい。
この笑顔は行き場を失い、ただ頬が煌めいている。

12/6/2025, 2:18:02 AM