谷茶梟

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正直
正直な人だが、素直な人ではなかった。何事も感じたままを話す人だが、その感じ方は捻くれたものだった。才能もある人だったが、そのせいで周りから疎まれ妬まれていた。正直者をやめるか、もう少し素直になれれば。そうは思ったが、伝えはしなかった。その在り方も、きっとこの人らしさだと思ったから。
貴方が意識を失ってから、貴方を想う日が増えた。失いかけてから気づくとは皮肉なものだ。正直者で、不器用な優しさを持って、孤独を耐え忍ぶ人。貴方と話したいことがたくさんある。貴方を待つのは、正直疲れてきた。貴方と私にハッピーエンドを、どうか。

6/2/2023, 12:12:44 PM