鴨居

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カンカン照りでじんわり集まる熱に腹を立たせて、だけどそんな暑さを感じさせない君の髪が幸福だとでも言うように舞って、背景の青の眩しさが僕の目をくらませる。
君が食べたいと言っていた、期間限定のパッと見何味か分からないカラフルなアイスが、時間をかけて僕の手を伝っていくけれど、なんでか口に運ぼうとは思えなくて、ただ情景の一面を瞳のシャッターに収めて満足した。
そういえば、少しずつ背を伸ばしていたあの花が最近咲いたことを思い出した。君にとても似た花だ。

8/11/2025, 1:26:31 PM