作品No.164【2024/09/11 テーマ:カレンダー】
九月八日。忘れないと思うけど、忘れないように、私は祖母の家のカレンダーに書いた。
【おばあの命日】——と。
既に特別な法要は終わらせている、曾祖母の命日だ。二十年くらい経つだろうに、その日付は、忘れることなく私の中に刻まれている。
例えカレンダーに書いて残さなくても、忘れずに当日かその前後で、線香をあげにいくだろうに、律儀にそう書き記した。
そのついでに、カレンダーを一枚めくって、翌月の姉と自分の誕生日をちゃっかり書き残したのは、また別の話だ。
9/11/2024, 2:27:04 PM