《籠の鳥》
(刀剣乱舞/蜂須賀虎徹)
長曽祢虎徹の真作。
それが蜂須賀虎徹である。
しかし、あの浅葱色の羽織を着た男が振るったのは贋作の虎徹だった。
真作以上に贋作がその名を、その斬れ味をもって広めることがもどかしく思えた。
「何故真作の俺が使われず、贋作が虎徹の名を広めているのだ....」
どうか、この俺を振るってくれ。
大事に仕舞われるだけなんて御免だ。
飛べる翼を持ちながら、飛ぶことを許されぬ籠の鳥のように。
俺は誇れる斬れ味を持っているのに、刀の役割を果たすことなく、平和な籠の中で生きてゆくのだろうか。
「飾られるだけの刀では無いのに....」
真作であるが故に、大事にされすぎた名刀の話。
11/11/2024, 12:37:19 PM