récit

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紅茶の香りで呼び覚まされる景色がある。

君とよく行った赤レンガ作りの街角のカフェ。

僕はダージリンと半熟のエッグベネディクトを頬張ったんだ。

そしたら君は
「口の周りがヒヨドリの嘴みたいに黄色よ」
って綺麗な歯を見せて笑ってたね。
年下なのに大人ぶっていた君。
愛しさが胸に広がる。

薄霧の秋の穏やかな光。
君と過ごしたひととき。

ティーブレイクに乗って、それらひとつひとつが小さく重なる。

「紅茶の香り」

10/27/2024, 3:08:14 PM