『花束』
「ふふ、あなたったらまた花を...」
照れくさそうに笑う君はそう言いながらも
花束を受け取ってくれる。
ここ最近嫁の体調が良くない。
入院という形でなんとか現状維持できているレベルだ。
私が不安なら、当の本人はもっと不安だろう...
だから会いに行ける日は毎回花束を買って嫁にあげている。
病院に怒られない限りは続けるつもりだ。
「これじゃ、お花屋さんを開けますね。」
そう言って今日受け取った花を我が子のように撫でる。
そんな優しい君だからこそ早く良くなって欲しい。
今はそう願うばかりだ。
「実は...あなたにこれをあげたくて。」
そう言って折り紙で色んな種類の花を束にして渡された。
どれも優しく丁寧に折られている。
そんな健気な姿勢に思わず涙が零れてしまった。
語り部シルヴァ
2/9/2026, 10:49:53 AM