-ゆずぽんず-

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もう誰も覚えていないかと思いますが、皆さんこんばんは!

ご無沙汰しております。


ーーいろいろと難儀なことが重なりまして、こんな私は少々やさぐれておりました。そのために詩を詠むことも、文章を書くこと、言の葉を紡ぐことができないでいました。


しかし、やはり私の好きなことのひとつが文字を綴ること。見たままを言葉で誰かに届けることでございます。


簡単に言えば「描きたい」「詠みたい」「読んで欲しい」「共感して欲しい」「想像して欲しい」という願望が再び溢れたんですね。


そんな訳で、久しぶりの投稿。
ぜひ、想像力を掻き立ててお目通しくださいませ。








「秋灯のころ」

日も眠り
柔らかな月明かりが
道を照らす街灯の
ぬくもりとともに
窓辺に注ぐ

鈴の虫の声が
風に揺れる葉擦れの
音に誘われて
鼓膜を撫でる

僅かな肌寒さに
ひとつ震えて身体を摩る
くしゃみをひとつ
打つたび鼻を啜れば
季節の移ろいに
思いが巡る

眠るまちに囁く暦の歌に
重たい布団が心地よい
しっとりと
外明かりに照らされて
壁が些か灯篭のよう



いつしかの
甘く切ない香りに息深く
淡い記憶を枕に
深く夢うつつ

10/16/2025, 11:40:41 AM