夏子

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小学2年生…夏休み明けた二学期の初日
私の居る教室には同級生たちが40人位いた
けれど私はひとりぼっちだった…
今の私の立ち位置は「転校生A」だ…
「ね〜、ね〜、どっから来たの?」
運動場側から廊下側まで…目…目…目…
「窓越しに見えるのは」同級生たちの
好奇心いっぱいで固まった視線だった
入れ替わり立ち替わり途絶える事のない
休み時間の動きは皆が私に飽きるまで続く
8歳の頭の中で考えていた事は…
「動物園のお猿さんみたいだなぁ…私」
元より、極小の分校育ちだったし
兄が3人の末っ子だった私は、体は小さかったがメンタルは強かった…
けれど転校を言い渡されたのはわすが1ヶ月
程まえだった…
そして今日…母は私に言った
「街の子はね、皆お上品なんだよ、
言葉には十分気をつけるんだよ」と…
だから私は黙って品よくお上品に振る舞うべく自分を取り繕った…
しばらくして耳にしたのは…
「東京から転校生がきた」だった…
何で?あ〜…そうか頑張って東京っ子みたいに話してたからかなぁ…
しかし、2年生の頑張りもそう長くは続かない…私が野生児とばれるまでには
そう時間は長くかからなかったのだww


7/2/2024, 12:10:41 AM