27(ツナ)

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素足のままで

初めて好きな人と海に行った。
夏の灼熱の太陽に焼かれた砂浜は、まるで鉄板の上のよう。
あまりの暑さに「あちちちっ」と足をバタつかせると君は私の前に来て、しゃがむとその大きくて逞しい背中を私に向けた。
「どうぞ?」
「…え!」
「お嬢様専用のおんぶです。」
そんなふざけたことを言いつつも君の両耳は真っ赤だった。もちろん私も。
「…あ、ありがとう。」
おそるおそる彼の背中にもたれかかる。
素足のまま彼の背に揺られた。

8/26/2025, 11:46:21 AM