素足のままで初めて好きな人と海に行った。夏の灼熱の太陽に焼かれた砂浜は、まるで鉄板の上のよう。あまりの暑さに「あちちちっ」と足をバタつかせると君は私の前に来て、しゃがむとその大きくて逞しい背中を私に向けた。「どうぞ?」「…え!」「お嬢様専用のおんぶです。」そんなふざけたことを言いつつも君の両耳は真っ赤だった。もちろん私も。「…あ、ありがとう。」おそるおそる彼の背中にもたれかかる。素足のまま彼の背に揺られた。
8/26/2025, 11:46:21 AM