美しい瞳、美しい顔、美しい胴体、美しい美しい―――彼の体。
「美しい……私の王子様」
彼の体を抱き上げ、壁を背に座らせる。そのまま頬に私の手を添える。安らかに眠る彼は、とてもとても暖かいぬくもりがあるように感じられる。美しい私の王子様。私だけの王子様。
「大好き、大好きですよ……愛しています、愛しの王子様……」
彼の体を一度抱きしめて、離れる。見えるものは、全て美しいもの。その涙、その血液、その傷、そのあざ、周りに飛び散る血痕でさえ、彼の美しさを物語る、それはとっても美しい。
「愛してます、愛していますのよ。だから―――私をもう、拒まないで、ね?」
光がなくなる瞳、血だらけの顔、傷だらけの胴体、美しい美しい―――彼の体。
「一緒。絶対に、貴方と私は一緒なの」
―――これからも、ずっと。
閉鎖的空間に残るは、光がない瞳の血塗れた少女と、光を失った瞳の血だらけ少年。
4/8/2026, 11:34:27 AM