saku

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渦巻き
洗濯機の中の水の
冬のグラウンドを吹く風の
鳴門の海の
自分の世界の
宇宙の銀河の
渦巻き

さよなら!って宣言して
その渦から飛び出す
そうイメージしながら本当に
その場で飛んでみる
せーの、でジャンプ

別にそれくらい軽い軽い
全然余裕
表面はそう繕いつつも
ほんとは歯を食いしばってる
全部失ってしまうんじゃないかって
二度と戻れないんじゃないかって
怖くて不安で寂しくて

私が作り上げた世界
居心地そんなに良くはないけど
それなりにやっと拵えた私の世界
この懐かしく馴染み深い場所から
出るの?
…ほんとうに?

本当だよ
そう決めて来たんでしょう

ああこれ知ってる、あれも知ってる。あのねあのね聞いて聞いて!
あれとこれはぴったり符号してるでしょ?それはこんなであれはそんなでとにかく伝えたい交流したい分かって欲しい、でも伝わらない
伝わったと思っても微妙にズレてる
そんなことはもちろん、
渦から出るのを心配していたことも
消えてしまう

そこにあるのは渦どころか
波ひとつ立たない静寂の世界
ただただ温かい
常に内包されている感覚










12/4/2023, 9:30:31 AM