この日の為に、君の好きなことをいっぱいリサーチしたんだ。
君の好きな食べ物、好きな本、好きな歌、好きなアイドル、好きな服、好きなアクセサリー、好きなブランド……。
いろんなものをたくさん調べて、そして、最高のプレゼントを用意した。
そして迎えたクリスマスイブ。
キラキラと輝くイルミネーション。街に流れるクリスマスソング。
たった一人立ち尽くす僕。誘ったはずの君。
手からは一生懸命用意したプレゼントが所在無げに揺れている。
今日は仕事なかったよね? 連絡がつかないのは、何か他のことが忙しいのかな?
一応既読はついてるから、事故に遭ったとかじゃないよね。それは安心だ。
……………………うん、忙しいんだ、よ、ね。
北風が心に沁みた。
『プレゼント』
12/24/2023, 3:20:45 AM