「第二章始まる」
想いが通じ合った幼馴染の、ふたりの初デート。
漫画なら、これが最終話かエピローグだろう。
いつもなら、昨日までなら、お互いの家の中間地点でバイバイしていた。
だけど、彼氏彼女の関係になったのだから、数十メートルでも彼女の家に送り届ける。
「これからも、よろしくお願いします」
右手を差し出すと、なにあらたまって……と言いたげな表情をされてしまった。
「ほら、今日からちょっと関係変わっただろ。だから……」
「そう、だね」
ぽぽぽぽっと頬を染める彼女を抱きしめたくなったが、耐える。ここは彼女の家の前!
握手をして、見つめ合う。
俺たちの第二章が始まる────
────終わらない物語
1/26/2025, 9:07:15 AM