人の姿

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正しさの変動

誰よりも、ずっと正義を貫いていたのに
正義はきっと、僕を嘲笑っていたのだろう。

保身のため。と強く握っていたナイフの柄には鋭い刺があった。返しの付いたその棘は僕がナイフを手放すことを許してはくれない。

僕が纏っていたはずの甲冑は既に朽ち果てていて親切にも僕の弱点だけをはっきりと映し出していた。

4/10/2024, 8:34:52 AM