どろり、とこぼれ落ちた。べちゃり、と地面に叩きつけられるように落ちたそれは、生臭くて、汚くて、なんだこの気持ちの悪いものはと蔑むように見下ろした。ちょうど心臓のあたりがぽっかりと空いていて、あれ、と首を傾げる。ドロリ、とまた溢れ出す。びちゃびちゃと地面を汚して、足元にはすっかり黒い水たまりが出来ている。その水面に写るのは大嫌いな彼奴の姿だった。
2/5/2024, 2:28:00 PM