気分屋の現実逃避日記

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   時折、息をすることを忘れる。
   それは、不意にきて
   闇から這い出る不吉な塊と化し、
   我を襲う。
   その時は必ず、
   「あゝ、これが最初から決まってた
   宿命だというものだろうか。」
   と思う。
   彼の娘が現れてから、途切れずに。
   恋心なんぞ、最も不明なもの。
   病でないことに気づくのは、
   ずっと先のことであった。



        【最初から決まってた】#9

8/7/2023, 2:01:49 PM