ささほ(小説の冒頭しか書けない病

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こどものころは

こどものころ、部屋の片隅に小さな赤い光がちらちらと動くのをよく見た。特に夜寝る前に明かりを消すと視界の端っこに赤い何かが揺らめいた。特に怖いとは思わなくて、ただ不思議だと思っていた。あれから何年経ったか、明かりを消した部屋の片隅には、大型犬くらいの大きさの赤いどろどろが蠢いている。あれが何なのか私は知らない。こどものころはあれが怖くなかったなんて自分で信じられない。あれをただ不思議な赤い光だと思っていたこどものころに戻りたい。

6/23/2024, 10:43:28 AM