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【街の灯り】
いつものように帰路につく。ふと、空でも見ながら帰ってみようと思い立った。晴れているし、昨日は七夕だった。綺麗な星が見えるだろう。ここ最近は忙しかったり落ち込んだりで前や下ばかり向いていたからいっとう綺麗に。
パッと上を見上げると漆黒の空に輝いているであろう星は街の灯りに負けていた。光で霞んではっきりとは見えない。途端に落ち込んだがいい香りが鼻腔をくすぐる。カレーや唐揚げ、ラーメンの香り。刺激されたのかお腹が鳴る。
「今日はカレーを食べて帰ろう」
少し急ぎ足で家の近くにあるカレー専門の店へ向かう。値段が少し張るが気にしない、疲れているし欲求には勝てないのだ。
「星は見れなかったけど街の灯りも悪くないな」
何を食べようか考えながら街の灯りを頼りに歩いた。

7/8/2024, 12:01:42 PM