花純

Open App

あの日、君と見た景色


泡沫の夢で見るような景色。

それは、すごくきれいだった。







でも、いつまでも

覚えていられるものじゃない。

人は忘れる生き物だ。


空を見たのは何十年も前。





多分、空はピンクで淡い色だった。

そして君は、あんな顔であんな声だった。



もう、よく覚えていない。

忘れたくないのに、どんどん忘れていく。


写真にも残されていなくて、

私の記憶のアルバムにしか残っていないのに

その記憶さえ薄れていってしまえば、


もう誰もなにも覚えていない。






しだいに消えていく記憶。


今、あの日見た景色を覚えているのは

空でも君でもなく、私だけ。




私が完全に忘れてしまえば、

もう、その素敵な想い出は

もうさよならだ。

















「あの日見た景色」



ピンクの空もう見たすぎる...

7/8/2025, 11:56:56 AM