※揺れる木陰
あまり狩果が良くないな。
彼は身を潜めつつ、目をつけていた木の根元まで移動することにした。こういう時は陰鬱な気分を変える為にも休憩するが吉だろう。
この辺りは人喰い鷹の縄張りだ。彼は木々の隙間を確認しつつ目的の休憩地を目指した。
周囲の警戒をしつつも針葉樹の木陰で休んでいる時。
ばさぁ!と大きな羽音と、木陰から飛び出してゆく大きな鳥の影が彼を刺激した。
驚いた彼が立ち上がった時には既に視界に鳥の姿は見えず、ただ木陰がゆらゆらと揺れていた。
7/17/2025, 10:40:47 AM