→名作探訪 第101回
水精植物庭園の洋墨『香水(かおりみず)』
『香水(かおりみず)』は、水精植物庭園で採取される花々から色素を取り出したインクである。
そのインクは、まさに香水のような花の香を持つ薄黄蘗色をしており、硝子ペンととても相性が良い。インクの適度な粘度は、硝子ペンの溝にうまい具合に留まり、かなりの文字数を書くことができる。
しかしこのインクの真骨頂は、記された文字の経年にある。直後は枯葉のような黄蘗色をしているが、日毎年毎に色を変えてゆく。あまりの変わり様に100年後には虹色になっていると噂されることもある。
こういった浮評も、庭園管理者が水の精霊であるという神秘性に由来するのだろう。
併設のスーベニアショップにて数量限定販売
テーマ; 香水
8/30/2024, 2:57:30 PM