たなか。

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【窓越しに見えるのは】

窓越しに見えるのは狐の笑顔だった。俺は自分の目を精一杯凝らして窓の中を凝視する。本来ならば人は知りえないはずの秘密のポーズ。使う際には気をつけろ、と。何度も念を押された。深淵を見る時に深淵がこちらを見ているように。また、俺が人ならざるものを見ている時人ならざるものも俺に見られていることに気づいてしまうのだ。
「君、僕の事見たでしょ。」
ほら、見られてる。

7/1/2023, 5:08:44 PM