郡司

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流れ星を見かけても、頭がとろいのか何も考えない。消えてしまってから「流れ星…」とか思うだけだ。そして考える、「燃え尽きちゃったのかな」と。

ところで、隕鉄を持っている。「流れ星が地上に着いたやつ」とか言えたら夢の気配もするのかも知れないが、売っていた店の説明によれば、“カンポ・デル・シエロ”と区別名称売りされているものだそうで、これは地名だ。地名の意味は「空の草原」で、メキシコである。でっかいクレーターがあって、そのあたりでたくさん見つかるポピュラーな隕鉄らしく、値段も高くない。衝突のエネルギーはクレーターが示している。大昔のものだという。流れ星にしては繊細さに程遠く、落ちて来たときは「火球」と呼ぶのも適切でない轟音と光を持っていただろう。不思議な構造と、溶けかけたらしい表面が、何万年も前という時間経過を無視した生々しさを醸している。

隕石や隕鉄も、一部の界隈で「願いを叶えるのを助ける」と言われている。ただしシビアなところがあって、「願いを叶えるために努力するに必要な馬力をくれるんだ」と。まあね、そんなもんだよね。でも、地に足着けて歩むのは地上の自分だから、「お空の星」よりは「地上にある星」の方が、私と一緒に歩いてくれる…と、思う。

星のかけらと、自分自身に願いを。がんばれ自分。

4/25/2024, 3:25:03 PM