「永遠って…なに?」
「いきなりどうしたの?」
突然投げかけられた哲学的問いに、私は動揺する。
「いいから答えて。」
「永遠でしょ。ずっとやいつまでもって意味じゃない?」
友人は眉間に皺を寄せ、口元に手を当てた。
「そう。それが問題。ずっとやいつまでもが"永遠"に置き換えられるせいで、永遠の価値は矮小化されたわ。」
「うーん…ちょっと分かるかも。ずっとやいつまでもって、大抵条件があるからね。卒業しても、とか死ぬまで、とか。でも永遠に条件は存在しない。」
永遠とは何なのか…自分の意見を話してみて、改めて疑問に感じ始めた。
私の答えを聞き、友人は満面の笑みを見せる。
「流石私の親友。理解が早くて助かる。」
しかし、私には気になることがある。
「でも、永遠の持つ価値が失われたところで、あなたに何の問題があるの?」
「無いわ。でもね、永遠なんて誰も行き着いていないものを、そう簡単に使っていいのかって思うの。」
随分と真面目でご苦労なことだ。だからこそ、ウィットの効いた会話を楽しめる。
「なるほど…今日は楽しい哲学談義が出来たわ。こんなやり取り、"永遠に"続けたいものね?」
「ふ、馬鹿みたいね。永遠なんてもの、私たちの間に存在する訳ないじゃない。」
11/1/2023, 11:22:00 AM