「あ、あったー!!」
私はお菓子コーナーの棚に一目散に駆け寄る。
手に取ったのは、昔ながらの大きな飴玉だ。
今なら喉に詰まらせそうと子どもには食べさせないだろう大きな飴玉。
私は早速レジを通して、外に出る。
ガサガサと音を立てて開けた袋から、一つ取り出し口に放り入れた。
懐かしい甘さがじんわり広がる。
「そうそう、これこれ」
嬉しい時も悲しい時も、思い出はこの飴と一緒に作ってきた。
私は懐かしさに浸りながら、口の中で飴玉を転がすのだった。
「あめだま」/忘れられない、いつまでも
5/10/2023, 9:49:30 AM