ホットミルクを飲むときいつも選ぶマグカップがある。
誕生日プレゼントで友人からもらったものだ。
猫が好きな私にあわせてくれたのか、猫が持ち手で遊んでいた。
なんとなくそこに相手の想いのぬくもりを感じて、どうにも普段使いができないままでいる。
心がささくれ立っているときはホットミルクを淹れる。ミルクを小鍋に注いで弱火で暖めて蜂蜜をスプーン一匙入れて混ぜる。その瞬間はいつでも、ありがたいことに心が凪ぐ。
その心に訪れた安寧を少しでも留めておきたくて、だからそのとき、そのマグカップを使ってしまう。
6/15/2025, 3:36:51 PM