「今日の心模様」
夜汽杏奈
「君はきっと宇宙からの愛に守られているんだよ」
「貴方が守ってはくれないのね」
雨の日に他の誰かと会っていたあの人
晴れの日ではなく雨の日だった事が
なぜか悔しくて
苦いエスプレッソをいっき飲みした
傘も刺さず一人泣いた公園では
誰かが風邪をひきますよ、と言った
肉体を痛めつけているわけではないのです
人は肉体を持ちますが
肉体が自己意識を持つのではないのです
だからどれだけ泣いても
泣いている肉体を私は眺めていられるのですよ
風邪をひくかひかないかは
先日風邪をひいて
肉体のメンテナンスしたばかりですし
失恋で熱出すとかナンセンスというか
あんまり考えないので
ひかないと思います
そう答えたかった
喫茶店のガラスに打ち付けられた雨模様
心の模様が描ける場所があるとしたら
この胸じゃなく
意識も自己とも繋がる、遠い宇宙のキャンバス
ちょっとしたきっかけで
涙と共に窓の雫が落ちた時
今日の心模様は宇宙にあったと知る
この胸のある肉体も目に見えない霊体も
次元の異なる場所から
守られていること
確かなものは現実ではなく心模様
シナリオは愛でできていること
信じて
宇宙からの愛に守られていること
忘れないで
4/23/2023, 3:34:52 PM