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私、雨野ハル。
大学3年生、好きな物は喫茶店、嫌いなものは雨
雨って体力削られるし髪は巻いても巻かなくても可愛くならない
とにかく何もいいことがなくて、自分の名前に「雨」ってあるだけでムカつけるくらいには嫌い。

それに私、去年憧れの先輩に振られたの、雨の日に。
「雨に当てられたのかなぁ、僕、君のこと好きじゃないや」
はぁ?!私雨でも可愛いし!絶対雨関係ないじゃん!
それからは雨の日は特有の頭痛とその記憶がフラッシュバックしてとっても、不快。

だから今の時期、梅雨ってほんとに嫌
なんで私がこんなに怒ってるかって
バスを降りたら土砂降りになったから
一限遅刻しちゃうじゃない!好きな授業なのに!
「…やっぱり、雨野ちゃんだ、どしたの?バス停で立ち止まって」

はっと顔を上げるとそこには同じサークルの吉田くん、イケメン。
「か、傘、忘れちゃって…」
「えっ、今日降水確率80%だったよね?」
「お昼からって事だったし、私今日3限までしか無かったから…」
「ふっ、意外とおっちょこちょいなとこあるんだね」
「行こ?入りなよ、傘」
「う、うん、!」

「今日の4限休講になったんだよね」
「そ、そうなんだ」
「うん、だから今日は駅前の喫茶店で勉強してから帰ろうと思って」
「あの新しく出来たところ?行ってみたかったんだ〜後で感想教え…」
「3限終わったら連絡するからさ、一緒行こ」
「へ?私?」
「うん、このまま降るみたいだしお茶して一緒に帰ろうよ」
「いいの、?」
「もちろん」
「ありがとう、でも…」
「こちらこそ、朝から顔見れて嬉しい。」
「えっ?」
「じゃ、また後で」

…梅雨…悪くないかも。
私って単純?



【梅雨】



あとがき


少し長くなってしまいました、笑
雨野って書いてあまのちゃんです。
先輩の言うことは未だに理解できないし、したくないけど
梅雨って言うか雨、ちょっと見直したかも。
な、出来事のお話。
この後雨野ちゃんと吉田くんはどうなったんでしょうか
それは皆さんのご想像にお任せします

6/1/2024, 9:27:26 PM