往々にして、気持ちというものは溢れるまで目に見えない。気持ちの入ってる容器は不透明なのだ。年月をかけて訓練すると、溢れさせなくても自分の気持ちの正体を察することができるようになる。ただ歳を取るだけでは「気持ち」に気がつくことはできない。現に、自分でも何が不満がわからないまま感情的に騒ぐ大人も多い。うまく気持ちを溢れさせ、周囲に自分の気持ちを知らしめることばかり得意な者もいる。「気持ち」は物質的には存在しないのに、それが溢れると良くも悪くも周囲にまで影響が及ぶ。すこぶる不思議なものである。
2/5/2024, 2:26:53 PM