蓼 つづみ

Open App

紺鼠の空には、白く結晶した模様が散らされている。

光害や街の明かりに白み、
本当の暗さに薄くモヤがかかっているんだ。

どこまでも続くはずだった奥行きは、
手前で静かに切断されている。

それでも、夜は音もなく降りてきて、
私という器を、ゆっくりと溶かす。

見つめてみると、
自分がどこに立っているのかという確信が揺らいでくる。

世界と自分のあいだに引いていた線を、
維持する理由が、ほどけていく。

呼吸はしている。
思考もある。

けれど、
「ここにいる」という確信だけが、
どこにも引っかからなくなる。

星に包まれて

12/30/2025, 11:15:27 AM