愛斗🔞不純物

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【澄んだ瞳】

「ねえ愛斗!」
「!?」


高校生の部活で
オレは美術部に入った。

「絵、上手いね!
好きなアニメとかあるの?」

いきなり細身な女の子がきさくにオレに話しかけた。
その子はジト目で『澄んだ瞳』をしていた。

名前は『アスカ』。
圧倒的に オレの好みの子だった。

話すととても気が合う子で
オレ達はすっかり仲良くなった。

アニメの話、漫画の話、コスプレの話…
とにかく趣味の話をたくさん話した。

たまにプライベートな話をしたりもした。
恋愛、勉強、友達…

ある日 いつからかオレとアスカと話していた時
チラホラと疑問に思うことがではじめた。

何故か話が噛み合わないのだ。

「あたし、男装したら周りの女子が
キャーキャー言ってたの!」とか、
「あたし、彼氏とホテルに行って
全部の部屋コンプリートしたの!」とか…
アスカは嘘だとわかる自慢をつくようになった。
嘘だとわかっても「へー そうなんだ」と
話をかわしていた。

そしてアスカへの好感度が打ち砕かれる
衝撃なことがあった。

オレがいつものように絵を描いている時、
部活の後輩がこちらに駆け寄ってきた。

「うわっ?!めっちゃ絵かっこかわいいですね!
これ、愛斗先輩が描いたのですか!?」
「ああ、はい
こんな感じで日々気楽に描いてます」
「いいですね ちょっと見せてもらってもいいですか?」
「どうぞ」
「ありがとうございます!
………あれ?この絵見た事あるな」
「え?」
「すみません、この絵も愛斗先輩が描きましたか?」
「はい この絵はオレが描きました
…どうしました?」
「実は…」

なんとアスカが「自分で描いた」と言って
オレの絵を見せびらかしてたのだ。

オレは衝撃を受けた。
まさかアスカがそんな子だったとは…。

他の友達や初元カノからもアスカの評判は悪く、
授業中に小説を書いていたり
授業で使うものが机に出てなかったり
嘘や知ったかぶりばかりしていたのだ。

どうりで部活でやたら図書室に行ったり、
漫画読んでたり、絵を描かないわけだ…

アスカは1度も部活で絵を描かずサボっていたのだ。

親密な関係だったので
素質を知るまでは『彼女』にしようかとも考えてた。
…なのにそんな子だったなんて

オレはそんなアスカの素質に失望して
関わるのを控えた。

それからオレはアスカの他にも
親しい友達がいたのでその友達と仲良くしていた。
もちろん
話しかけてくれた部活の後輩とも仲良くなった。

「なあ愛斗、
あの女が廊下でお前のこと待ってるぞ?」
「ああ、アスカ?
いいよ アスカはオレにとって『玩具』だから」
「『玩具』ってw」

オレはアスカを利用するようになった。
アスカはオレのことが好きで自分のことを
『彼女』だと思っている。
でもオレそんなに好きではないので
『玩具』として好きなように使った。

パシリ、課題、🔞処理…とにかく都合のいいように
アスカを利用した。

「アスカ、聞いてくれ
君にしか頼れないんだ…」
「愛斗のためならなんでも…//」

そんなことも知らずにアスカは目を輝かせながら
オレからのどんな頼み事にでも応じてくれた。

やがてオレには本当の『彼女』が出来た。
彼女は後輩で可愛いらしくとてもいい子だった。

当時、その時にオレはハーレムを
いつの間にか作っていた。
クラスに3人、他クラスに4人、後輩に3人ぐらい居た。
その中でも1番の『彼女』だった。

ホームルーム前、休み時間、放課後
オレに暇はなかった。

ある日、

「愛斗?」

アスカだ。

その時は
放課後、彼女と帰る約束をしていた。

「アスカか。なに?」

オレは素っ気なく返事をした。

「ちょっときて…」
「うーん…いいけど手短にね」

何事かわからずアスカについて行った。
その場所は人気のない別校舎だった。

「…それで、どうしたの?
彼女待たせてるから早く帰りたいんだけど」
「『彼女』!?
あたしが『彼女』じゃないの!?
あんなに愛し合ってたのに!」
「『愛し合う』…?
なあアスカ…勘違いしてるんじゃないのか?
なんなら抱いただけでキスもしてないじゃないか。」
「…じゃあここでしてあげるわ」

アスカはオレにキスをした。

オレはびっくりして逃げようとしたが
アスカはオレを首を腕でガッチリと抱え
唇に舌を入れた。
そのキスはいままでしてきたキスで
唯一に気持ちが悪かった。

そして一瞬だけの悪夢を味わった後
オレは急いでその場から離れ、トイレで吐いた。

吐いた後、
気持ち悪さで意識がもうろうとしてるにも関わらず
オレはクチをゆすいで彼女のもとに向かった。

「あ!愛斗!」
「はあ…やっと彼女に会えた…」
「ちょっと遅かったね
もしかしてお残り勉強してた?」
「え?あ…うん…今回赤点とっちゃって…」

もちろんアスカとキスしたなんて言えなかった。
ただオレはこの時、ひたすら「彼女とキスがしたい」と思っていた。

「なあ…良かったらオレの家に来ないか?」
「え…?//あっ…うん!//いいよ?//」

そしてその日の夜はずっと2人で愛し合った。

翌日
アスカがオレの知らないところで
彼女に突撃したらしい。

「なんであんたが愛斗の彼女なのよ!?
彼女はあたしなの!彼氏を返して!返せよ泥棒猫!」
「嘘よね。」
「え…?」

もちろん彼女もアスカは嘘つきな女だということはわかっていたのでスルーしていた。

そして誰もアスカに近づく者はいなくなり
孤立していた。

7/31/2023, 3:36:00 AM