ソファに座っている彼の隣に座って、彼の肩に頭を乗せる。彼は抵抗するどころか、受け入れるように肩を少し下げてくれた。
彼の視線はスマホにあるけれど、私の身体を受け止めてくれる。
だいすき。
言葉にしないで、ただ身体を寄せる。
彼の体温は私を安心させてくれた。
しばらく彼は何も反応もしない。それでも私は彼の身体にも手を伸ばして絡みつくように抱きつく。
「あったかい」
彼がそうぽつりと呟いたと思うと、彼はスマホをローテーブルに置いて私を抱きしめてくれた。
かと思うと、膝と背中に腕を伸ばして、お姫様抱っこで持ち上げられて、ソファに沈められる。
「ふえ?」
そのまま彼の唇が落ちてきて、甘い時間がスタートされた。さっきまで特に構ってくれていたわけじゃなかったけれど、そばにいると手を伸ばして私を求めてくれる。
指と指が絡み合って、唇が重ね合っていく。
彼の熱が身体中に伝わった。
おわり
三三六、静かな情熱
4/17/2025, 1:34:31 PM