チェリー

Open App

『好きじゃないのに』
胸の痛むラブストーリー

 私には、好きな人がいる。
でも、私が好きな人と、詩暢ちゃんの好きな人は同じ。
私が、彼を好きになる前から詩暢ちゃんは好きになっていたらしい。
詩暢ちゃんには、私も彼が好きだということは伝えていない。
でも、だんだんむなしくなってきている。
彼には、仲の良い男友達がいるみたいで、詩暢ちゃん達は、私を除く3人グループでいつも行動している。
私は1人…。
 彼と詩暢ちゃんは、楽しそうに話している。
私は、そんなところを見るのがつらい。
それでも私は、彼を目で追ってしまう。
だから、いっそ告白してきりをつけることにした。

 「あの…。好きです。」
『…』
私は、彼が何か言おうとしたときに、走って逃げた。
 これで完璧。
 彼は、どうせ詩暢ちゃんのことが好きなの。
 どうせ今からフラれる。
 それだったら逃げたほうが私のためになる。
 これでもう彼を目で追うことはなくなる。
 これでもう詩暢ちゃんを嫉妬することはなくなる。
 今日から彼は、好きな人じゃなくなる。
 ただのクラスメイト。
と、階段を駆け降りると私は躓いた。
「あ!」
落ちる。もう終わった。
そう思った時!!
『おい、気おつけろよ。』
私を抱きとめてくれた人がいた。
その声は、彼だった。
私のクラスメイトの…。
『…さっきの返事、お前聞いてないだろ。
俺の気持ちは…。』

 私は、彼の気持ちを聞いて涙があふれた。
抑えられないほどたくさん。
彼はそんな私を静かに見守ってくれた。
 なんでだろう。嬉しくないのに。別に好きじゃないのに…。

3/25/2026, 11:15:56 AM