思い返せば、もうずっと前、小学生の頃から、夜に眠れないことがあった。ただ目が冴えているだけの日もあれば、どうしようもなく気持ちが沈む夜もあった。
今日もそうだ。理由なんてわからない。ただ、漠然とした不安が胸の奥に広がり、心臓が重たくなる。この先、何が待っているのかなんて誰にもわからないのに、それが怖くてたまらなくなる。
ベッドの上でじっとしているのが苦しくなり、ベランダに出た。見上げると、雲が広がり月も顔が出せないようだ。でも、今日は、見えない星を見つめ、ただ願うこと自体に意味がある気がした。
「絶対大丈夫。」
小さくつぶやく。誰に聞かせるでもなく、ただ自分の心に刻むように。雲が裂けると、静かな夜の中で、星は変わらずそこにあった。それだけで、少しだけ救われた気がした。
2025/02/11 星に願って
2/10/2025, 7:31:46 PM