いつか時空を飛び回る先に、故郷の軸が戻る接続に入れるといい。
いつかかつての飛竜の旅の時間軸に戻れるといい。
相反する2つの願いを叶えられるのは、道を外してでも突き進むこと。どんな非道なことをしてでも。
ナタを地面に突き刺して炎を呼ぶ。
「来い」
77年前からこの旅は続いている。
渦巻く炎は空気を含み、自然発火では説明出来ない高さまで育つ。
同時に真空の層を薄く作り熱風を操る。
空飛ぶ2人の翼兵の補助をしながら、うまく抱き込み光弾の威力の底上げをしていく。
大切な仲間を殺した炎を扱う度に自問する。
この道でいいのか。
このままでいいのか。
思えば沢山亡くしてきた。
これでいいんだと、親友の恋人は言った。
もうやめろと何度も過去の恋人は言う。
永遠に伸びる世界なんだから。倫理なんて頭の片隅にもないよ。
「リーダー!」
体当たりのようなガードが入る。1人の青年がひらりと飛び込んできた。
「珍しいですね考え事ですか。後にしてください」
キン!と高い音がして薄い鋼鉄が弾かれる。
この炎弾の中、物理攻撃が入ってきたのか、最近の外界の技術はすごいな。
「手厳しい」
「そのように育てられましたので」
大きく構えて、そのまま相棒は十字に紋を切る。青黒い気流が見えたような気がした。
一気に地面に広がって消える。
領域を張ったのだ。
「後で褒めてください」
「図太くなったね」
お陰様で。青年は大きく後ろに飛び上がり、次の被弾に備えている。
褒めてあげるよ。2人とも生き残ったらさ。
ないものねだり。
3/27/2026, 7:13:33 AM