うも

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「君の名前を呼んだ日」

想いを寄せている女の子をなんて呼べばいいのかと悩まない男はいないだろう。俺ももちろん例外では無い。
悩んだ末、結局名前は呼ばず『なあ、』とか『あのさ』と話しかけてしまう。


ある日の授業終わり、かばんに教科書を詰め教室を出ると、彼女が前を歩いているのが見えた。
今日は会えた、ラッキーとか思っていると、彼女のリュックからキーホルダーが落ちた。ぬいぐるみ系だったから音が鳴らず気づかなかったようだった。

その時、俺の口から咄嗟に下の名前が飛び出た。
自分で気づいたときにはもう遅かった。
シミュレーションは脳内だけのはずだったのに何故か声になっていた。

俺は焦って彼女をまともに見れないまま、とりあえずキーホルダーを手渡した。
少し間が空いてありがとうと言われて顔を上げると、
彼女は頬を赤らめていた。

関係が動いたのは、君の名前を呼んだ日だった。

5/26/2025, 12:11:41 PM