あと十日もすればクリスマス。
道行く人の服装も一気に冬の装いとなり、吐く息は白く、時折吹き抜けていく冷たい風にコートの裾が弄ばれている。
退庁前に見たニュースでは、明後日辺りの天気予報に雪のマークがついていた。
焼き栗をカイロ替わりにしていたひと月前の温かさが既に恋しく、始まったばかりの冬に既にげんなりして。
思っているほど自分ももう若くない、ということか。
温泉に行きたい、冷えてカサついた指先を吐息で温めながら、きらびやかにライトアップされた並木道を歩く。
できれば本物の星空が見たい。
君と二人っきりで。
テーマ「イルミネーション」
12/15/2023, 5:12:01 AM