漣 蓮斗 月一更新かも

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テーマ 星

「私は将来研究者?になるの!」
窓から星と三日月に照らされている隣にいたこの少女が言う。
「なれるかな〜、」
意地悪そうに言うとあの子は食いついてきた。
「なにぃ、なれるからね〜」
そう少女は窓に置いていた手を力いっぱい伸ばそうとした。結構危ないことをしたので、反射的に手を引っ張って窓から離れさせた。
「..もうこんな時間だ、じゃあまた来るからね〜」
近くの古い扉を開けた。
「キシッ」
研究所の爆発の後が残ったこの場所から一歩一歩、気をつけて歩く。
「あの子は持って4日」
はは、速いなぁ。と思いながら半年前の最初を思い出す。


「うわぁ、結構壊れてるな」
その日、父さんが昔使っていた研究所、死んでしまった場所に初めて行った。
「..地下が空いてる」
ここの事件は山の奥深くだから家族以外知られてないはず、こんな所誰が来たんだろう。まして地下に、目的はなんだろう?。僕は気になって地下へ入ってきた。
「..歩きにく」
周りには壊れた照明や破損した望遠鏡が転がっていた。それが何個も。
「帰るか、」
地下には実験用具しかなく、帰ろうと後ろを向いた。
「..誰?」
いきなり話しかけられて背筋が凍った。
「は?」
後ろを見ると苔の生えた機械があった。
「ニンゲンか!」
人間だと分かると嬉しそうに走ってきた。
「..君は?」
少女は走っていた勢いを抑えて話し始めた。
「ただのニンゲン、でもあの人達が研究?をさせてくれなかったからただのお手伝いさんかな」
ニンゲン..そう思わせているのか。
「何年前から君はここにいるの?」
この言葉を聞いた後、少女は首を傾げた。
「何年前?分からないや」
他のことも聞いてみたが、知らないの一点張りだった。確証はないが分かった、この少女は父さん達研究者が造った機械だってことを。



「ねぇねぇ、」
あの少女が空の上にあるものが月だと分かることがなくなった日、
「ごめんね」
僕は終わりを告げて研究所をもう見なくなった。

おわり

3/12/2025, 9:38:04 AM