みみかゆい

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『私の日記帳』

終焉の鐘が鳴る。
黒炎の剣は解き放たれ、この世界は浄土と化した。
遂にラグナロクの時が来たのだ。

黒雲の合間から、赤き月が笑う。

暫くして、天上の世界から次々と翼の使者たちが現れた。
彼らの使命は地上で生き残った人間たちを探すことだ。

捕えられた人々は、神々から永遠の命を与えられる代わりに、永遠の地獄を味わい続けることとなる。
もう、人類に未来はなかった。

いや、そんな結末、この私が許す筈がない。

大地を裂いた黒煙の剣を手にし、私は翼の使者達を次々と薙ぎ払った。
私が剣を振るう度、黒い鮮血が大地を濡らす。
やがて全ての使者を仕留めた私は、最後にその刃を天に振るった。

黒雲は裂かれ、とうとう赤月は姿を現した。

血で黒く染まった剣を月に向け、私は叫ぶ。

「私はお前たちを許さない。しかし、命だけは勘弁してやろう。だから、全てを元に戻せ」


という事が、前日にあったんです。
だから、赤点のことは勘弁してくれませんか、お母さん。

8/26/2024, 1:29:35 PM