不者

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予報士の褒め煽てた爛漫は

酔いどれの囂しさを諫めて

微睡みを許した羽衣のよう



連れ出した枝はあまりにも

春色を澄ませては澱まない

一陣は花弁一つも放さずに

慣れない化粧を擽るばかり



息を呑む景色にも君は一瞥

木陰に佇み侘び焦がれなく

まるで呑まれる気色もなく



凪 一望に降る雪も迷わず

視界の端

     一枚 また一枚



君を捉えた侭 像を結ばず

選べない

     一枚 また一枚






―――――
(桜散る)

4/17/2024, 1:04:35 PM