なめくじ

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君の目を見つめると、何故か君は逃げ出そうとする。
落ち着きのない表情で、私の視線から離れていく。
そんなところが愛らしくて、同時に少し悲しくて。

君は知らないのだろう。
私が何度君に助けられたことか。
君は無自覚だから、助けたという認識もないのだろう。
それでも確かに救われたのだ。
君の暖かく柔らかい視線に。

誰かに見られているというのは、
必ずしも気持ちの悪いものではなく。
誰かに見守られていると言うだけで、
人の心は何故か強くなれる。
君の視線は、私を酷く安心させるものだった。

君に覚えがないのだとしても、私は決して忘れない。
君の視線を、君の優しさを。
そして、私は君にそれを返そう。
私を助けてくれたように、君を救いたいから。

私の熱い視線を、存分に受けとってくれ。

4/6/2024, 2:25:32 PM