∅ .

Open App

1件のLINE(メッセージ)
あるゲームの夢小説です。


⸺ピコン
「なにか急ぎかな?」
大抵メッセージが来るときは、急な収集だと決まっている。
それ以外は僕の部屋に来るかの2択だ。

[僕の部屋に来て]

見た瞬間すぐ席を立ち彼の部屋に向かった。
途中少しいつもよりニコニコしている白髪の彼が逆方向へ歩いていった気がしたが、気にしている余裕はない。

「ど、どうしましたか??」
部屋に着くまで早足気味できたため、少し息が上がりつつもそう尋ねる。
そう聞くと彼は不思議そうな顔をした。
彼は僕の方へ歩み、顎に触れ、反応を見るように顔を近づけた。
「ン?君を呼んだつもりはないんだけど…でも、ハハッ、そんな息が上がるほど僕に会いたかったってわけ?」
「そ、そうですよ!いつでも会いたいですから!って、え?呼んだつもりは…ってメッセージ来てましたけど…」
「ふぅん。それより、誰か僕の所有物を操作した人物がいるようだ。はぁ…全く、」
「え、そんなの危ないのではないですか?すぐ、特定して…」
そう言葉を紡ぐ僕に彼の体温がかかり中断された。
背中に手が掛けられ、抱きしめられてると分かる。
「あの…」
「ン?なに?」
「いいえ」
僕も彼の背中に手を回し抱きしめた。
「少しお疲れみたいですね」
「君は本当に僕のこと好きなンだね」
「え?今、ですか?」
「そう、今。こんな少し話して触れただけで君は僕のコンディションまで感じてしまう。僕への愛が強すぎるンじゃない?」
「嫌ですか?」
「不思議と嫌ではないのが不快だよ。」
「え…」
「こんな気持ち今まで不要だと思っていたし、感じることも無かった。愚考だとも思ったね。でも、もうそれを全て理解していても感じてしまう。君はそれが愛なんだよなんていうのかね?ねえ、責任取ってくれるンだよね?」
彼はニヤリと笑みを浮かべた。

7/11/2023, 2:38:35 PM