一年前一年前の春、私は目の前で電車を見た。色あせた赤色の車体と鈍く動く車輪踏切が赤色を点滅させて降りてくる。桜の花びらが音と共に危険を知らせる。踏切を越えた先には私が想っている人がいる。―けれど私は迷いなく―私は今、想っている人を一番近くで見ている。隣に歩くのは私じゃない。けれど私は隣を歩いている。繋いだ手は気づかれることはないけれど。
5/9/2026, 4:52:10 AM