色野おと

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テーマ/こんな夢を見た


これは、私の夢日記にも書いた本当に見た夢の話。

二日前に見た夢なのですけれど、その更に数日前にも見た夢の続きの夢で、兎に角とても明晰で自分の意識に曖昧なところもなくて、しっかりとした考えを持っていたのです。見ている視界というか自分の立っている所から見ているものまで鮮明で。

その夢から覚めたとき、私はずっと起きていたような錯覚さえありました。変な言い方ですけれど、もう一つの別の人生と二股で生きているかのような感じというか……

夢の中の設定としては、数ヶ月前までアルバイトをしていた中華飯店に出戻りでまたアルバイトとして働けるかどうか打診している場面でした。

ただでも、私がこれまでの人生において中華飯店でアルバイトをしたことがあるのは、かれこれ37年も前の学生だった頃のこと。しかもその見た夢の中の鮮明なお店の構え、店内のレイアウトなどは学生の頃に働いていたお店とは全く違うものでした。

夢の始まりは中華飯店に電話をしているシーンでした。
電話はスマホではなくて、家デンからお店に掛けていて、重量のある受話器をしっかり耳に当てていました。その受話器から聞き覚えのある女店長の声で

「おやあ、色野組(ぐみ)じゃないかあ。久しぶり~」

という反応があったのです。
〝色野くん〟ではなくて〝色野ぐみ〟と……

私は前回のアルバイトのときに、特にほかのアルバイトの人達と仲良しグループを作っていたわけでもなく、どちらかと言えばソロでいることのほうが多かったので、女店長のその〝組(ぐみ)〟と付けて呼ばれたことに妙な感じを受けたのです。

そしてすぐにでもお店に顔を出して欲しいと言われたので、急いでお店にやって来ました。

すると厨房の奥のほうから女店長の「よく来てくれたねえ、色野組~!待ってたよ」というハリのある元気な声だけが聞こえると同時に、あねご肌で面倒見の良かった女性の先輩スタッフが姿を見せてくれたのです。

その女性の先輩スタッフは、身長が150センチくらいで私より背が低く、銀色の髪の毛に色白で透きとおるようなキレイな肌をしていて、薄く青白い瞳が少し怖いような奇異な雰囲気という容姿をしているのです。そしてカタコトの日本語で

「色野組、久しぶりだねえ。なんかちょっと見ないあいだに背が伸びたんじゃない?」

と言って来て……
私の年齢に対する意識は現実と変わらず57歳なので、先輩のその高校生にでも話しているかのような挨拶に違和感を覚えたのでした。考えてみたら、私はこの夢の中で《鏡》などの姿が映る何かを通して自分の姿を見てはいないのです。もしかすると、私はかなり若返っているのかもしれない?

この感覚って《人生何周目》という、前回の人生の記憶を残したまま次の人生をやり直しているのと同じだなあ……なんて思ったりしたのです。
きっとこの夢は前世の夢で、私はその何周目かの人生で成すべきことを成し遂げたのかもしれません。

1/23/2024, 11:41:56 PM