人間は想像豊かだ。
明日世界が無くなるとしたら何を願う。
「世界がなくなりませんように」
「今日をいつも以上に幸せに過ごせますように」
「亡くなったあの人に出会えますように」
「全ての人が最後、幸せな気持ちになれますように」
それとも、
「世界が地獄化しますように」
「自分以外全ての人が不幸になりますように」
「全員地球が消える前に消えますように」
「自暴自棄になり、何もかも荒れ果て、混沌の渦になり、殺し、殺し合い、そして……世界がなくなりませんように」
そこで、猫や犬、野生動物に同じ質問をしたらどう返ってくるだろう。
たまに覚えてる人間以外の生物もいるだろうが、ほとんどの生物は1時間もしていたらなんの質問をされたか、そもそも、明日が無くなることも忘れるだろう。
だが、動物は危険察知は極めて鋭い。
恐らく動物たちは暴れ回り、混乱し、自分が生きようと必死になるだろう。
きっと、本当に明日世界が無くなるとしたらそれらと同じ動物である人間も最終的にはこうなるだろう。
『死にたくない』
こう思うだろう。
そして、どういう終わりになるかなど、想像ができない。
溺死になるのか、窒息死になるのか、それとも焼死?
あぁ、もしかしたら衝撃死かもれないな。
なら、僕はこう願おう。
“楽に死ねますように。”
どうせ死ぬなら、何も痛みを感じず死にたいものだ。
ただ、僕が最も願っていることは──
この話が嘘でありますように。
なんだけどね。
5/7/2023, 10:04:58 AM