「早めに知った真実」
「あなたが十八になった時に、本当のことを伝えるつもりだった」
そう言って母は頭を下げた。
たまたま見つけた封筒。
なんとなく引っかかるものがあって、つい中身を見てしまった。
人の手紙を見るなんて、してはいけないことだとわかっているはずなのに。
そこに書かれていたことは、俺がずっと抱いていた違和感の答えを出すものだった。
やっぱり、俺と母さんとの間に血の繋がりは無かったんだ。
「別に、責めてるわけじゃないから」
それに、謝るのは勝手に人の手紙を見てしまった俺のほうだ。
「それに、俺にとっての母親は母さんだけだし」
────隠された手紙
2/3/2025, 8:19:30 AM