2匹の恐竜が起きてくるところから朝は始まる。
「起きてー、朝ごはんだよ」
「ギャハハ、まだおきないよ」
「ギャハハ、ボクもおきないよ」
布団の中で二人して暴れ回っている。
こんなにも騒がしい朝が毎日続いていて、平穏な日常とは遠く離れた別世界に吹き飛ばされている感覚だ。
ようやく…本当にようやく、朝ごはんを食べたと思っても、次から次へと何かが起こる。
「ママー、でんしゃのがいい」
「電車のお洋服は洗濯だよ、昨日着たからね。こっちにしようか」
「いやだー」
下の子は駄々をこねる。
「ねぇママー、パパは?」
「お仕事に出かけたよ。起こしたけど起きなかったじゃん」
「じゃあ、おうちにいる。パパが帰ってくるの待つ」
「パパはすぐには帰ってこれないから、幼稚園行こうか」
「いやだー」
お兄ちゃんまで駄々をこね始める。
兄弟揃って朝から騒がしい。
しかし、騒がしいのは朝だけとは限らない。
幼稚園から帰ってきてからも二人で大騒ぎ。
仲良く遊んでいたかと思えば、急にケンカが勃発したりする。
「お兄ちゃんだけズルい!」
「これは僕のだ、触るな!」
ドンっと、音がしたと思った瞬間、下の子が「ギャー」と泣き出した。
ひとつのおもちゃを取り合いして、手が出てしまったようだ。
「僕は悪くないもん」
そう言うと、お兄ちゃんも泣き出した。
こんなことが日常茶飯事。
しばらくしたらケロッと仲直りして、二人で仲良く昼ごはんを食べ始めるのだ。
「こらっ!ご飯で遊ばないっ!」
ママの怒号も飛び交う、そんな賑やかすぎる昼ごはんが終わり、後片付けをしていると、急に二人が静かになった。
リビングをのぞいたら、二人が重なり合うように丸まって寝息を立てていた。
とんでもない体勢で寝てる…身体は痛くないのかしら。
そっと二人に近づき、スマートフォンで連写する。
泣き声笑い声が毎日ひっきりなしに響いているけど、二人の寝顔はたまらなく愛おしい。
二人が大きくなって、今日みたいな日を振り返ったときに、かけがえのない平穏な日常だって、思い出すのかもしれない。
二人のほっぺを押してみる。
大丈夫、まだ寝てる。
もっと二人に近づいて、ドアップの寝顔を写真に収めた。
【平穏な日常】
3/12/2026, 5:16:40 AM