「夢へ!」
夢の続きが見たい時、「夢へ!」と言って目を瞑ると夢のつづきが見れる。
大好きな両親が寝ている間に誰かに殺害される恐ろしい夢をみた。妙に現実的で汗びっしょりで目が覚めた。
急いで両親の寝室に向かうと、夢と同じ光景が広がっていた。
あまりに惨い光景にその場にくずおれる。
ギュッと目を瞑って、何度も叫ぶ。
「夢へ!夢へ!夢へ!夢へ!……。」
これは、現実だ。
「…っていう夢を見たんだよね。まぁ、殺したの私なんだけど。」
刑務所の面会室のアクリル板越しに、平然とそう告げた彼女の顔は今でも時々、夢に出てくる。
4/10/2025, 12:03:34 PM